請島の西側、加計呂麻島側に位置しています。池地小学校には旧奉安殿が残り、請島最高峰の大山には幻の百合ウケユリが自生しています(大山への入山は、事前に瀬戸内町教育委員会で申請が必要です)。また、請島の西端海岸イキンマにはサキシマスオウノキの大木が自生しています。文化遺産としては、ウケユリや旧奉安殿などがあります。
【信仰】
集落の聖地は集落のウーヤマ(大山)のミョーチョンという場所にあります。そこからは徳之島を見ることができる場所であり、昔はそこから神様が鉦を叩いて降りてくるといわれていました。またミョウチョンには大きな洞穴があり、昔はそこで神様が踊りをしたといわれています。ミョーチョンから集落に降りるところにモリヤマと呼ばれる場所があり、そこには戦没者の慰霊碑が立っています。旧暦の9月14日には招魂祭を行っていたが、昭和22年~23年頃から招魂祭は途絶えてしまっています。このモリヤマについては昭和50年頃の記録によると、約60年前(大正末頃?)に集落の青年たちが整地をしたものです。
モリヤマという呼び名についてですが、青年たちが整地される以前から「モリヤマ」と呼ばれていました。集落の背後にノロモリと呼ばれる小高い丘があり、その場所は集落ではノロの墓であるといわれています。また墓の周辺にはノロの祭祀用具が埋めてあるといわれています。
また、集落の伝承としてノロモリ周辺から山芋の草を切ると乞食になるとか、いろいろな罰が当たるといわれています。ノロモリに向かって左側の山裾に「イジプヌヒリャ」という湧泉があるこの場所では、神様が浴びるところであるといわれています。
また集落では、テラヤマと呼ばれる森があり、神社がありました。この神社は戦争に兵隊として行く人たちの武運長久を祈る場所でした。テラヤマの入口をテランジョと呼んでいます。池地にはアシャゲやトネヤはありません。水はイジプヌヒャリやワンギョサリで汲んでくるものです。他は、ユガワ(井戸)を使用していました。
【遺跡・遺物】
瀬戸内町遺跡詳細分布調査報告書 P108 109 110 111