埋蔵文化財調査『請島・池地集落』
2015年03月18日 | 関連する集落:
請島・池地
平成26年11月15日(土)、埋蔵文化財調査で、
請島にある『
池地集落』へ向かいました。
今回は、電波塔工事の現場立ち合いに同行。
立会工事終了後に、集落内の埋蔵文化財分布調査を行いました。
工事近くの道では、道をを境に浜側と山側で、土(砂)の質が全く違っています。
道より山側は、土(粘土質)で湿地帯。海側は砂になっていて、砂丘が形成されていました。
これまでの調査から、
昔の人々は、砂丘を中心に生活を営んでいたことがわかっています。
こうした目線で、集落内を見ていくと、
現在の地形や地質から、当時の風景を想像する事ができて、だんんだん面白くなってきます。
今回も、集落全体をくまなく歩き、調査を行いました。
すると、道路わきの砂地から
土器のカケラ発見!
その他にも、様々な遺物を採集することができました。
今回、採集した遺物はまた後日掲載いたしますね。
また、シマの方々からも、貴重なお話を聞かせていただくこともできました。
ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
≪番外編≫
この浜は、池地集落の西側に位置する 「ナカンマ(浜)」
以前、
鼎隊長が調査を行った場所です。
アダンの砂丘が特徴的な砂浜です。
浜辺を歩いていると、
砂浜がキラキラと輝く光景が目に飛び込んできました。
こんな浜があったなんて!!と、感動してしまいました。
そして、
浜には、鳥の足跡が!
所々歩いては突っつき、歩いては突っつき
餌を探して歩き回っているようです。
鳥やヤドカリの足跡しかない浜。
生き物たちが安心して暮らせる、とても素晴らしい環境なんですね。
また、池地集落を流れる川は6本あります。
ここは、そのひとつ。集落の中心部を流れる、池地川(ミナトグゥ)。
川面に着くほど大きな枝ぶりのデイゴが生い茂っています。
近くには、真っ赤な消防車があり、ここの静かな風景にインパクトを与えてくれています。
デイゴと消防車を見ていると、
『ここ、前にも来たことあった!』と、以前に来島した際の記憶がよみがえってきました。
毎回のことですが、集落内は美しく整備されています。
山があり、海があり、川があり、その中に人が暮らしている。
人間の原点がここにある。そう思わせてくれる、不思議な空間でした。
2014.11.15
請島 池地集落
埋蔵文化財調査員 正智子