旧暦五月五日、
ゴガツゴンチの男の子の節句に作られる「ガヤマキ」。
加計呂麻島の木慈集落のかたが作ったものを
見せていただきました。
ガヤマキは餅米を三角のような形に握り、
茅(チガヤ、シマグチ:マカヤ)で包んだもの。
子どもの健やかな成長を祈り、
魔除けとして家の柱などに吊るします。
請島の請阿室集落では、
「茅が勢い良く成長していくように、
人間も災難がなく順調に過ごせるようにとガヤマキを作り、食べる。
ガヤマキを食べると丈夫になる」との言い伝えもあるようです。
奄美大島の大和村にある名音小学校では、
児童が集落の方と「伝統のガヤマキづくりに挑戦」するという行事もあります。
ガヤマキの形が違って面白いですね。
またゴガツゴンチはガヤマキとともに
らっきょの紫蘇漬けを作って食べる日。
匂いが魔除けになるのではないかとのお話でした。
菖蒲を軒先などに下げたり、
菖蒲湯に入ったりするのも香りが魔除けになり、
息災から守ってくれると言われてるようです。
全国的には、子どもの節句にチマキや柏餅を食べたりしますが
(一般的にチマキは関西、柏餅は関東と言われている)
端午の節句は中国が起源。
奄美でも形や名前が少しずつ変化してこのように伝えられています。
健やかな成長と無事を願うという想いは、
いつの時代も人類共通のものですね。
2012.06.24(旧暦五月五日)
瀬戸内町 加計呂麻島 木慈
S.B.I (瀬戸内町文化遺産活用実行委員会)