平成25年8月4日。
油井集落では、稲の脱穀作業が行われました。
体育館の中では、脱穀機や唐箕、サンバラという農具を使い、
皆さんが額に汗して作業に励んでいました。
脱穀後の藁をひとまとまりにまとめます。
藁が集まるのを待ちつつ、一休み。
一方、体育館の外では・・・
シマの大先輩達が藁で縄を綯(な)っていました!
↑↑ 動画は、写真をクリック ↑↑
「どうして、縄を綯っているのだろう?」と思いつつも、
その手から生み出される縄の美しさに、思わず見入ってしまいました。
縄は2本綯って縛り、1本にしていきます。
先輩の巧みな技を見つめていた彼。
先輩の縄を引き継いで、縄綯いに挑戦です。
やっぱり「習うより慣れろ」ですね。
そして、
出来上がった縄は体育館に運ばれます。
↑↑ 動画は、写真をクリック ↑↑
縄は藁束を縛るため、作られていたんですね。
縛り方にもコツがあるようです。
脱穀された籾は米袋に入れられ、藁束と一緒に集落の公民館に運ばれます。
1袋、約20キロ。
今年は、約80キロの収穫でした!
藁は油井集落の豊年祭(9月19日(木))に、
籾は精米後、油井小中学校の学校行事(餅つき大会)に使われるそうです。
油井集落の稲作は、豊年祭で使う藁を作るために行われています。
稲作がほとんど無くなってしまった奄美。
祭りで重要な意味を持つ藁縄を、その材料から育て、作る。
そこには、シマの人たちの祭りにかける強い「ウムイ(思い)」を感じずにはいられません。
シマで技術力があることを「ティディがある」と言います。
おじいちゃんおばあちゃん世代から孫の世代へ。
油井集落では稲作に関わる「ティディ」と、稲作と祭りへの「ウムイ」を、
確実に伝承していくのだな、と今回の取材を通して痛感しました。
ご協力いただいた、油井集落の皆さん。
そして、油井小中学校の先生、児童・生徒、保護者の皆さん。
本当にありがとうございました。
奄美.asia S.K
2013.8.17(日)
瀬戸内町 油井 須佐礼