現場監督ミズノが、旧盆を3日間通して体験してきました。
その様子を報告です。
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旧盆の記録 その1 お迎え(須手在住、西阿室へお迎え)
8月30日から9月1の3日間、旧盆でしたね。
そこで参加した家の全体的な流れを記録したので、
ここで3回ぐらいに分けて紹介したいと思います。
まずは第一回としてお墓へのお迎えです。
参加したのは須手にお住まいで、西阿室にお墓がある一家です。
まず、盆の祭壇や提灯などは前日の夜に仮準備しました。
年に一度の事なので、皆であーでもないこーでもないと言いながら組み立てしました。
そして当日の朝、仏壇の前に設置です。
写真 旧盆お迎えの朝
ここではまだお供えものをしていません。
そして、墓へお迎え組と家で迎える準備組にわかれて開始です。
自分はお迎えについて来ました。
お迎えにはバケツにお花、ショウロウ、酒、線香、ホウキを持っていきました。
10:20のフェリーで瀬相に渡り、西阿室に移動し、お墓へ。
お墓に到着してすぐに掃除です。
ただ、お墓の水道で水をバケツに入れようとしたらなんと先日の台風15号のせいで断水に・・。
お墓掃除に水が必要なので川に汲みに行きました。
集落の方とお話したら、川の水を使うなら入り口川の水のほうがきれいだよという情報が。
川から水汲み、その水でお墓まわりを綺麗にしました。
最後は線香を立て、お酒を捧げてお祈りして終了です。
写真 綺麗になったお墓
近くのお墓で、掘ってある文字の色が消えたからと、
白色を入れている方がいらっしゃいました。
その足元には綺麗なお花も! この花はこのお墓の方が自分で植えられたとのことです。
ちょうどいま咲いているところをみると、お盆の頃に咲くものをえらんでいるのではないでしょうか。
綺麗ですね。
写真 お墓のまわりの花
昼のフェリーで古仁屋に戻り、そのまま帰宅。
帰宅すると、入り口に先祖にむけての提灯が付けられていました。
そのままお迎えしたメンバーと準備をしていたメンバーで線香を上げ、
全ての灯籠などに明かりをともし、お茶と水、お酒が捧げられました。
これでお迎えは無事終了です。
提灯を持っていく家や、持っていかずに家に玄関に上げる家など、
各家や地域によって違うようですね。
先日龍郷で聞いた話だと、
七夕の竹竿に迎える先祖の数だけ提灯をぶら下げてお墓まで行くとも言っていました。
いろんなやり方があって興味深いですね。
次回はお盆の供え物と流れです。
2012.08.30(旧暦7月13日)
瀬戸内町 西阿室・須手
S.B.I (瀬戸内町 文化遺産 活用実行委員会)
鹿児島県 奄美大島 瀬戸内町立図書館・郷土館内