糸芭蕉の葉や芯を切り落とす
「芯止め」という作業を行ないました。
瀬戸内町文化遺産活用実行委員会では、
11月末ごろに、伝統文化親子体験教室事業として
「芭蕉の糸づくり・織り」体験を予定しています。
3月に行った「芭蕉の糸づくり」の様子は、
こちらの記事をごらんください→☆
糸芭蕉の木からとり出した繊維で
糸を紡いで織る芭蕉布。
芭蕉布は、奄美群島において重要な伝統工芸であり、
とくに江戸期には瀬戸内町の特産品でしたが、現在では衰退しています。
そのため瀬戸内町文化遺産活用実行委員会では、
地域の子供たちに伝統文化を理解し、
その継承と復興につながるきっかけにしてもらいたいと、
親子を対象とした体験学習教室を計画しているところです。
* *
今回の「芯止め」は、
その体験教室で使う材料となる糸芭蕉の
手入れの一つとして重要な作業。
瀬戸内町文化遺産活用実行委員会のメンバーと、
芭蕉布を復活させたいと願う有志が、
町内某所に集まりました。
「芯止め」は、背丈の伸びた芭蕉の葉と幹の上部を切り落として、
栄養が葉っぱに行かないようにし、
根と先の太さを均一にするための作業。
繊維を柔らかくする目的もあります。
夏の間に、「芯止め」を2~3回行ない、
冬に芭蕉を倒して、糸を取り出していきます。
【 芭蕉 芯止めビフォー 】
芭蕉とガジュマルがならび、まるでジャングルのようです!
ちなみにこのガジュマルは小さな苗だったのが、
約25年でこれだけ育ったとか。
バシャヤマ(芭蕉山、芭蕉の群生地)に入ったら、
この時期は、足元のハブに気をつけなければなりません。
鎌で、スパスパと伸びた葉っぱと芯を切り落としていきます。
手際よく作業してくださったのは、徳山さん。
大島紬の図案づくりから織りまでこなす方で、
昭和62年ごろに瀬戸内町で芭蕉を復活させようと、
仲間と試みた経験もあるそう。
手際がいいので、作業もはかどります。
切り出した葉をみんなで運び出していきました。
切り落としたばかりなのに、
もう1センチほど真ん中が生えてきています。
芭蕉の生命力ってスゴい!!
バランスを見ながら、
芯止めをしていきました。
ここの芭蕉は細いものが多く、
体験教室で使うための繊維がじゅうぶんに取り出せそうにありません。
他にも芭蕉を確保しないといけませんね。
【 芭蕉 芯止めアフター 】
このあと一部メンバーは、バシャヤマ(芭蕉の山、芭蕉の群生地)を求めて、
町内探険へ出かけました。
親子体験教室「芭蕉の糸づくり・織り」については、
日程が決まりましたら、
当ブログなどでお知らせいたします。
ぜひご参加ください!
2013.09.07
瀬戸内町 某所
奄美.asia / Y.K