サンゴの産卵
奄美大島近海には約200種類のサンゴがあり、テーブル状のものや木の枝のようなものなど、サンゴには様々な種類がある。
サンゴの表面をよく見ると、小さな突起が一面にある。この一つ一つが、“ポリプ”とよばれる生き物で、ポリプは、隣に新しいポリプを作って増え、大きな群れになって成長を続けていく。
奄美大島では、例年6月中旬~8月後半の午後10時前後にかけて産卵が観察できる。産卵前には、ポリプの中に透けて見えるピンク色の「バンドル」が確認することができる。このバンドルの中にサンゴの卵と精子が入っている。
サンゴ礁のあちこちで産卵が始まると、水面近くでバンドルが弾け、卵と精子が放出され、受精する。ほとんどの卵は、魚などに食べられてしまうが、生き残った卵は、潮流にのって、海の中を漂い着床する。その場所で、何年もかかって成長していく。
サンゴの種類や水温、潮汐、天気などでも産卵時期や時間が変化する。