カネサル
カネサル(カノエサル)
:旧暦8月のシバサシの後に来る庚申の日です。
この日は山の神が海に降り、網で漁をする日であると言われています。この日は人間は山や海に行ってはいけない日とされています。昭和初期にはこの日にはカネサルの日にカシャモチという餅を作り、子供のいる親戚に送る習慣や、集落で豚や
牛を殺して、その肉を分配することが行われていました。
(瀬戸内町誌・民俗編)
*カノエサルとは?
 加計呂麻島で旧暦10月の庚申の日に行われる年中行事です。家族や村人の
 無病息災を願い悪疫払いが行われます。
 カノエサルは(庚申)の意味。カネムチと呼ばれるカシャモチを作りひもでくくり、大黒柱に下げる。村で購入し、アタリと呼ばれる
当番の家で飼育していた牛を殺して肉を各家に配るというもの。この牛をシマカタメウシ(島固め牛)といい、肩胛骨を広場の木のしめなわに結びつけて下げ、ノロが祓いをした。豚を殺す集落では、カネワー(庚豚)といい村境に肩身の肉を下げて魔除けにした。
武名では、カネワー(庚豚)を子供たちに食べさせて、病人が村に入らないよう入口に注連縄をはりこの縄に豚の足を下げた。
この日は山の神が降りてきて、村の海で網打ちをするといわれ、暗くなってからは外出してはいけないといわれて恐れられた。
「沖縄大百科事典・上巻」 p743